「明日にかける橋」 袋井 森 を舞台とした映画を見てきました

袋井・森

今年の夏、袋井市、森町、磐田市で撮影された市民映画製作プロジェクトによる作品「明日にかける橋」の完成上映会が森町のミキホールで行なわれ、かみさんの知人が「市民俳優」として出演しているという縁もあり、見に行ってきました。

かみさんに
「見に行かない?」と誘われたときは、あまり内容も把握しておらず、でも袋井での「市民映画製作プロジェクト」ということで、正直あまり気のりがしませんでした。
シティプロモーション的な観光地がいろいろ出てくるけど、あまり内容の無い作品じゃない?と思ったから。

それでもどんな俳優が出演しているか見てみたところ、
鈴木杏、それから板尾創路田中美里藤田朋子宝田明と、あまりその筋には詳しくない自分でも、知っている方々が出演するのだとか。

特に興味を持ったのが、板尾創路さん。
ごっつええ感じを見ていたころから気になっていて、電人ザボーガー (映画) (未視聴ですが)で主役を演じるなど、俳優としての板尾さんを見てみたい。

さらに藤田朋子さん。
この作品のこの役!という印象はないのですが、「あぁ、いたよね、結構好き」って感じの女優さんですよね。

さて、どんな内容の物語かというと

主人公みゆき(鈴木杏)が住む小さな町。不況が続き、活気はないけれど、海あり山あり、田園風景や茶畑が美しく、晴れた日には富士山も見える。そこでみゆきは真面目なOL生活をしている。しかし、父(板尾創路)はアル中で仕事をせず、母(田中美里)は精神的に病んでいて家事ができない。みゆきが1人で家計を支えている。そんなことになったのは20年ほど前の事件がきっかけだった…。
当時、みゆきは高校生。小学生の弟・健太がいた。その日は町一番のイベントである花火大会。県内でも最大規模。毎年、家族で出かけていた。が、その日に弟が交通事故で死亡。みゆきの失言が原因だった。母が心を病み、父は酒に走るようになった。みゆきは大学進学を諦めて就職。次第に「世の中は不公平。個人の努力では何もできない。悲しみに耐えて生きて行くだけ…」と考えるようになる。
そんな中、父が死去。葬儀の夜。後輩のアヤカ(草刈麻有)たちと酔っぱらって町を歩いていると、明日橋(あしたばし)に出た。ここには言い伝えがある。「願い事をして全力で走れば、願いが叶う」と言われている。酔った勢いもあり、みゆきは後輩と共に橋を走る。気がつくと懐かしい風景が広がっていた。そこは1989年。平成元年の7月。バブル最盛期。そして、弟が交通事故で死んだ年である。それも事故の前日だ。
後輩のアヤカは言う。「先輩。今なら弟さんを助けることができます。未来を変えられるんじゃないですか?」そんな簡単にSF行くはずがない。みゆきはそう思いながら、自宅に向かう。そこで目にしたのは、元気いっぱいの弟・健太。そして優しい両親の姿。心が揺れる。でも、どうすれば? 果たしてみゆきは未来を変えて、家族を取り戻すことができるのだろうか? 花火大会夜の奇跡を願い、涙と感動の物語が始まる….

まあ、「タイムスリップ」物です。
SF映画は嫌いではないので、結局見に行くことに。

見てきての感想。

はっきり言って、面白かったです。

弟・健太が亡くなった1989年から20年を、その間のニュースでつなぐのですが、その時を生きてきた世代なら
「あったよね、こんなこと」
と、懐かしくも切ない気持ちで見ちゃいました。
そうそう、この20年、こんな時代だったよなと。

そして主人公たちがタイムスリップした後の奮戦、応援しちゃいたくなりました。

2時間8分、映画としては長めのものだと思いますが、飽きることもなく最後まで見られました。
板尾さんの演技と藤田さんの演技が、要所要所で泣かせてもらって、笑わせてもらいました。

まあ、冷静な部分で地元民としてはいろいろ突っ込みたいところもありましたが、いやなところはなく「それは?」と突っ込みながら、その自分がした突っ込みが楽しかったり。
地方を舞台にした映画とか番組って、「ここはこんなところでしょ」という決めつけが、地元民からあるのですがすると鼻につくものがあって「それは、違うよね」と思うことがありそうですが、それは感じなかったです。

袋井・森は「舞台」として、いい映画を撮ってもらったなと、掛川人としてはちょっとうらやましく思います。

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